岡田武史監督の中国への挑戦と日本のチャンス

『中国サッカーの杭州緑城、岡田氏を監督に招へいか』
これは2011年11月30日時点の記事。

そして、
『岡田氏が杭州監督就任か』

どうも監督就任はほぼ決定的な模様。

このニュースがこの数日頭から離れない。

大変な事になった。
相変わらずこの日記は臆せず興奮に任せてお送りする。私の熱気を湛えているのがこの日記の特徴だから。

大変な事になった。
ハッキリ言って、これは、日本にとって大変なチャンスだ。

先に言っておくと私はサッカーの事はあまり分からない。そんな中での話になるけども、岡田監督が中国のサッカーチーム、杭州緑城の監督になる事をわざわざ選択した理由について、勝手な解釈かもしれないが、思う事が沢山ある。私には今のタイミングは完全に必然的な様に思える。

それは、日本の未来に強い味方を得た様に思えて、全くもって、わくわくする出来事。

もしかしたら、岡田監督の杭州行きを面白くないと思う人もいるかもしれない。そういう考えがあるという事は客観的に理解できる。きっと日本を裏切って、チャイナマネーに走ったと思うのかもしれない。やっぱり稼ぎに行くのかと。

思うに、岡田監督が中国・杭州に行く一番の理由はサッカーが好きだからだと思う。

中国の選手は日本の選手と違う。これに関しては皆納得だと思う。
中国にいても中国のサッカー選手の悪名の高さはひどかった。今でこそ強くなってるという話を聞くが、中国では暴力沙汰や乱闘なんてのは良くニュースになってたし、中国国内のネットでも「中国の穀潰し」とか言われていた。
中国の人達も「日本のサッカーは強い。」と認めていた。四川省で行われてた反日ちっくな大ブーイングの試合等もあったが、それでも中国の人は皆「日本はアジアで一番強い。」と少なくとも私の前では悔しがりながらも皆認めていた。

それでも、それを資質と考えると、中国の様に、ブレーキのない、全員がフォワードをやりたくで鉄砲玉の様に突っ込んでゆくアグレッシブな気質は、(例えが正しいか分からないが、)きっとまるでアジアのブラジルの様だと言えるかもしれない。そんな日本人とは違う中国人選手のポテンシャルに対して岡田監督がこれまで培ってきて認められてきた監督としての戦術やマネジメントスキルを使う事で、一体どんなシナジーが生まれるか単純にワクワクしているんだと思う。そして、きっとアジアで一番強いチームを創るつもりだと思う。

今後、チャイナマネー効果で優秀な選手や監督が中国に集まってくるだろう事は想像に難くないし、そんな中でアジア最高のチームを作るのはアジア人の自分でありたいって思ったに違いない。その為に今、チームを作りに行くことに決めたのだと思う。

それの何がワクワクする事なのか?アジア一のチームになるのが日本の選手じゃない事は許せない。なぜよりによって中国?そう思う人もきっといると思う。

日本のチームには日本の良さがある。今では世界で活躍できる選手も沢山いる。恵まれた環境で集中してプレイできる。だからできる強さがある。

そして中国にも中国の良さがある。単純にそういう事だと思う。

メディアに対して疑問を持つ人は沢山いるけども、中国に対するメディアのいい加減さにどれくらいの人が疑問をもっているだろう。素直な感覚でシンプルに考えれば日本が中国から学ぶ事は沢山あるし、中国人が生き残るには生き残るだけの理由がある事に気がつくべきだと思う。

これ以上プロパガンダ的な中国に対する嫌悪を引きずっていても中国は益々発展するし、中国の良さを認めずに思考停止していれば日本の素晴らしさも失うばかりだ。

だから、岡田監督が中国に行く事を「売国奴」の様に思うのは間違っていると思う。

しかも、岡田監督という日本国内でも著名な人物が中国に行き、中国のチームを日本人が創るのだ。きっとその過程には「小日本」(←日本人への蔑称)なんていう屈辱もあるに違いない。

実際早くも「岡田氏は複数の中国代表クラスの選手を加えて戦力強化することを要求したが、クラブ側は投入する資金は増やせないとの立場。(ロイター記事より)」なんて面子と上下のプライドの攻防は始まっている。

でも、岡田監督はそんな事はとっくに分かっていると思う。普通に考えてそんな事は想像できます。でも行くという事は、一番強いチームを創るまでは帰って来ない覚悟だと思う。という事はつまり、私達は必ず岡田監督が中国で一番強いチームを率いている様を近い将来見ることになると思う。岡田監督はそれが実現しない未来は見ていないと思う。

岡田監督はそんな中で結果を出し、中国人達が岡田監督を本物だと認める。岡田監督への信頼は絶対になり、チームを創り上げる。そこまでをどう持っていくのか。大変なノウハウと経験を岡田監督と体験する事になる。

そうなると、これまでメディアや学者や書籍でばかり抽象的に流されてきた中国人像にも大きな変化が現れるはず。(メディアが意図的に岡田監督ごと日本の‘世間’から排除しようとしない限り。)

きっともっとリアルな中国人という個人が浮き彫りになるはず。
そうなったら日本全体は中国に対しての認識をきっと大きく変える事になると思う。その時、やってやろうじゃないか。と思うか、恐ろしいと思うか、余裕だと思うか、いずれにしてもその時が勝負の時だと思う。

岡田監督が中国で作り上げるであろうチームのノウハウを多いに利用して本当に、私達の少し上の先輩や、私たちや少し下の世代まで、本当に中国や、その他の世界に向きあって、切磋琢磨する事になると思う。その時はタイミングが遅すぎるだなんて言っている余裕はない。前に住進むしかない。その時、きちんと日本人としてのプライドを持って、学べる事柄からは学び、習得できる事は習得し、自分たちの為に成ることや自分の為に成ることに迷いなく、もっと鋭い目をして自分の為に行動できる日本人になれると思う。

この波が日本の島国を超えてやってくる事によって、日本人は日本人らしい「美しさ」や、目眩がする様な「洗練さ」に加えて「強さ」や「切なさ」や「壮麗さ」といった堂々として靭やかで自信に溢れた日本になれると思う。

私はそういう日本の未来しか見えない。岡田監督が杭州に行く事によって、その未来が少し近づいた様な期待を持って全力で私は私に出来る事を日々行って岡田監督を応援したいと思っている。