我慢強く追ってみた。

昨日13日から騒がれているGoogle.cnの中国撤退と検閲停止のニュース。

13日の朝、撤退するかもしれないというニュースを読んで、「あーそれは困った。」と思った。「Google使えなくなるの困る」「Gmail使えなくなるの困る」とか色々考えた。でも、結局あんなに大きく知名度があり影響力のある会社を政府が撤退させないだろうと思った。EXPO前だし事態が大きくなるのは政府も嫌なはずだろうと思って。

たぶん話し合いをして、落ち着くとこに落ち着くと思った。Googleの企業としてのパフォーマンスも一先ず「言う」ことで終わると思ったし、最初の事業展開を始めた時と同じ通り、中国と折り合っていくと思った。

そうしたら夕方の検閲停止騒ぎ。

すごく意外でびっくりしたし、何が起こるのかと思ってすごく興味あった。
ちなみにTwitterではeigokunさんもすごく気にしてた。
でも、しばらくしてこれからどうなるのかなぁ。って心配になった。

利己的ですけど、自分の生活インフラに関わる問題だし、更に検閲が厳しくなることも事態によってはあり得ると思った。そうしたら、Twitterもできなくなるかも!そんなの嫌ですよ。

当然中国からしたらありえない事態。
国民からどんなに反発されても「言わない」と決めて実行していた情報をGoogleはいとも簡単に放出してしまった。

たぶん皆は「よくやった!」「自由であるべきだ!」「悪は滅びる」(?)とか色々考えたかもしれない。

中国は国として分かりやすく言うと「自分が一番大事だから。」という本音で判断している。他の国と同じだ。

他の国の国内政策を自分の国の価値観で間違っていると判断して独断(なのかは不明だけど)操作してしまうなんてまるでテロみたいだと正直思う部分もある。

Googleは他の国で商売しようという時にも自分の国の価値観を理由に何をしてもいいのか?十分に政治的介入だと思う。

イラクの大統領を死刑にしたのと何ら変わらない判断基準とロジックではないのか。

サイバー攻撃を受けたって話しだけど、Googleなんて大きな会社がハッキングを受けるなんて日常的なんじゃないかって思ってたし、その激怒の仕方は意外だった。

私が勝手に想像したのは、百度からシェアを取れない理由があまりにもアンフェアで身内主義で隠蔽体質で、「That's China!!」っていう日常的な業界内のビジネス的な内輪システムに対するフラストレーションが爆発して、「That's why!!やっぱりハッキングとかしちゃうような非常識な国なんだ!」っていうヒステリーみたいだなって思った。

今回は百度と捜捜の検索結果がグーグルの結果の盗用だったとか色々疑惑も出てきたとかいうから、そういうことも言及したかったのかな。とか。

でも、そういうストレスは中国に進出している企業はどこも抱えているはずだしな‥。
日本のトヨタだって天津に立派な公道を作らされたらしいし、ソニーだって法外な家賃を払ってオフィシャルショップの運営しているらしいし。そんな嫌がらせ上等でやってるんだって。

まぁ、それは関係ないとしても、中国は中国である為に自分の国の為に情報を操作している。良いとか悪いとかは別として(嫌だけど。)そうしないとまとまらない何か事情がある。で、そうしてしまう性がある。でも、それはすごく分かりやすい方法で、単純すぎるけど、逆に単純すぎる為にその行動は「みえみえ」で、隠したい事を隠しきれていない。そんなことは中国の人は分かっている。

日本とか、その他の国のマスコミなんて、やり方が分かりにくいだけで、何かしら情報はゆがんでいると思うんだ。それはもっと質が悪く見えるんだけどな。しかもそれで皆知った気になるから怖いん(ry‥。と、それは置いておいて。

確かに中国に住んでいる人にとって、検閲によって情報が自由にならないのは単純に不便。だから検閲はやめて欲しいって思っている人の方が多いはず。

じゃあ、中国の人が不便に甘んじて泣いているだけの日々で、このスーパーマンみたいなGoogle様を献花して崇めてる。ということになる?

自分が不便ならば、その不便を技術によって、あるいは自分ができる方法を使って、頭を使って、アイデアを使ってなんとかしようって思っているのが今の中国だと思う。コアなネットユーザーが沢山いて、本気で検閲の金盾を自分の為に解決しようとしてるし、解決できたらすごく沢山の国民がそのサービスを使う。

問題は色々あるにしても、それってネットのあり方と可能性として、単純にすごく面白いし、クリエイティブだなって思う。

だから、Googleが検閲を停止して外国の人は「得体の知れない間違った情報を持ったモンスターに一泡食わせた」くらいに思ってるのかも知れないけど、中国の人は、実際は今すぐ何かが起こるわけではないのも分かってるし、それでも言い続ける。という意思と真剣さを持ってインターネットと付き合っている。だからそういう人達は情報リテラシの高さだって他の国の人達と変わらないし、それ以上に真剣だ。

そんな状況なので、中関村のGoogleに献花に行っている人達は自分たちが言いたい事を代弁してくれた事に関して「良くやってくれた!!」って気持ちがいいんだと思うけど、それ以上の期待の意味ではないんだろうな。

恐らくこの騒ぎをキッカケにまた何人かの中国人の意識が変わって、いつか何かが変わるかも知れない。

今はそんな状態なんだと思う。

要約すると個人的に現時点では、Googleの検閲停止騒ぎはGoogleの捨て台詞だったんだろうと思ってるんだけど、本当はそうじゃなくて、このブログの内容は完全に違う!!ってなることを願う。
そうしないと本当に検閲の強化嫌だからね。